2013/09/06

通り過ぎれば風の詩 -[藤島晃一]














『通り過ぎれば風の詩』は
演出・映像ディレクター・阿部敦史(阿部事務所)によって制作された
高知県在住のアーティスト・藤島晃一の生き様を綴った
短編ドキ­ュメンタリーである。

ヨーロッパや米国を放浪した藤島晃一は「放浪のミュージシャン」として
様々な街角でブルースを歌い、その傍ら風景や人物をスケッチしたり、
写真やビデオを撮影する中、アーティストとしての礎を築いた。

英国BBCのDJ故チャーリー・ギレット氏を­はじめ、ピーター・バラカン氏も
絶賛する自作の日本語ブルースを歌い、出会った人や風景を墨汁と朱液を使った
独特のタッチで描く藤島晃一は多くの人を魅了し続ける。
自宅前の廃工場を改造し、ある宗教の呪文と本山町の名称、さらには
ブルースの聖地ミシシッピーを合わせて命名したアトリエ「Mojoyama-Mississippi」を
活動拠点に現在も日本各地でライブ演奏をしている。


本編は藤島晃一のライブ映像と絵・写真作品を紹介しながら
アーティストとしての藤島晃一の魅力を引出すと同時に、
インタビューによって旅人・藤島晃一のこれまでの時間を見る側に想わせる。

たとえそれが我が家ではなくても、
帰る場所、帰りたい場所というのが人生に在る、これからも在り続けるという
旅人の大いなる「幸せ」を感じることができる作品ではなかろうか。
旅の最中の「?」と「ワォ!」。
そのワクワクが病みつきになった人には多くのことが届くと想う。













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